今回のワークショップの材料は 「漂流物」。
漂流物には海から流れ着いた様々な素材が、浜に落ちています。ガラス、貝、流木、骨、ペットボトルのフタなど。ガラスや流木などは、角がとれて丸みを帯びていて触っていると、とても落ち着く不思議な魅力があります。今回はそれらにマグネットをつけて立体パズルにして遊ぼうという内容にしました。
ますは、事前に直島の浜で素材集め。
海水に濡れたガラスや貝などはとても、綺麗な表情をしています。
それらを持って帰って、天日干ししてから一つ一つにマグネットをつけて
いきました。総勢180個の漂流物にマグネットをつけました!
それらを持って、いざ直島へ。子どもたちは楽しんでくれるかな。
興味を持って遊んでくれたのは3歳〜5歳くらいの子どもたち。
「これなにするん?」
「これもくっつくが〜」
「私 貝がいい〜」
漂流物の流木にガラスや貝がくっついていってどんどんアーティスティックな
作品ができあがっていきます。
大人の方も見に来られて、興味深く見ていかれる人もいました。
ある人の意見で印象に残ったのが、「子どもたちは、こういった素材で遊べるんですね。」
という言葉。
そうなんです。世の中、完成品や既製品がたくさんありすぎて自分たちで遊びを
作ることって忘れがちなんですよね。
大切なことは遊びには完成はありません。
遊びの「過程」を子どもたちは皆楽しんでいます。
だから、遊び道具は未完成なほうがいい。
その先を子どもたちは想像力で補って自分たちの遊びを作っていきます。
何かを作り出すためには、目の前に余白が必要です。
そこに創造性が生まれます。
真っ白なキャンバスをいつでも子どもたちの目の前に残しておきたいですね。
テキスト 写真 花田洋通