2014年4月23日水曜日

アリとモグの家 レポート

心地良い晴天に恵まれた朝、新緑の石山公園では後楽の森と川パークマーケットの準備で会場はせわしく動いていた。ecoleもブースを構えて、出店をすることになっている。タイトルは「アリとモグの家」。引越し業者から大量のダンボールをいただき、家を作り、それらをつなげて迷路のようにしていくというものだ。








早朝からの準備なので、子ども連れの家族はまだ少なかった。まずは子ども達にイメージしてもらいやすいように大人達で少しだけ家を作った。家というよりも迷路。中をくぐると時々空が見えるようになっている。




少しずつ、子ども達が集まってきた。「やりたいな〜でもお母さんと相談しなきゃ」みたいな顔つきだ。お母さんからOKの返事が返ってくると、すぐさま材料に飛びついた。ダンボールが彼らにとって馴染みのある材料だからか、遊び方に悩むような子はいない。「ここからは靴を脱ぐの。でもまずはトイレを作らなきゃ。」「ここに窓がほしい〜」などの声があちこちで聞こえてくる。何も作らず、ひたすらダンボールカッターでダンボールを切り続けている子もいる。





こちらから作り方を指導するようなことはしない。楽しみ方は子どもたちに任せている。
迷路みたいに縦横無尽に走り回っている子もいれば、お父さんと一緒に作っている子もいる。




そこで見えてきたのは、全体の動き。ある時間帯ではほとんどの子どもたちは家を作っていた。
だから、会場の構造は立体的にどんどんなっていく。でもある時間帯では、ごっこ遊びが多くなってきて具体的な表現が多くなってくる。そして最後は、切り刻み、ただのダンボールに戻っていく。それはまさに社会そのもののように感じた。




創造し、成熟し、衰退していく。彼らは個で遊んでいて何も意識してはいないとは思うが、まぎれもなく集合意志のようなものが生まれていた。肌で互いの関係性のようなものを感じながら遊んでいるのだろう。

イベントそのものは、雑貨、ライブ、飲食など多彩なブースが並んでいた。ecoleはその中で子ども達を一手に引き受け、お母さん方には心置き無くイベントを楽しんでもらえたように思う。




ecoleの活動は2014年度は以下の財団に助成をいただいてイベントを運営しています。
公益財団法人 福武教育文化振興財団 http://www.fukutake.or.jp/ec/
公益財団法人 キリン福祉財団 http://www.kirinholdings.co.jp/foundation/gaiyou/index.html
一般社団法人 日本皮革産業連合会 http://www.jlia.or.jp/